karimokuとNUNO

  • Event. Product.
  • 2023.10.20

karimokuとNUNO

#01 尾州
尾州では、麻と綿の風合いを生かした「えんぴつ」、再生ウールを活用した「 モザイク 」、そして強靭な循環型ポリエステルの「マーカー」と、3種類の布づくりを行いました。私たちがデザインで大事にしているのは「ド ローイング」。即興的に描くプロセスは、私たちの手や身体の動きを直接媒体へつなぎ、記録します。ドローイングでは描くプロセス自体が重要であり、その時間、その動きが、描き手の感触の痕跡でもあるのです。 カリモク家具の木工職人が手でかたちづくる家具と、布づくりに携わる職人をつなぐのも、デザイナーの手の痕跡 「ドローイング」なのです。

会 場:西武池袋本店 7F くらしのデザインサロン
会 期:2023 年 10 月 20 日(金)〜11 月 5 日(日) 
*好評につき11月28日まで展示期間を延長しています。

問 合 せ:カリモク家具株式会社 Tel: 0562-83-1111
展示・グラフィックデザイン:we+

「karimokuとNUNO」は、カリモク家具とNUNOが、日本の染織産地で家具用テキスタイルを開発するプロジェクト。第一弾はカリモク家具の創業の地である愛知県尾州産地です。

尾州地区は、毛織物のまちとして知られています。羊毛が貴重な資源だった日本では、着古したウール製品を色分けし、半毛(繊維に戻し)して糸にする再生ウールの技術が残っています。日本中で着用されたウール製品の色が、そのまま糸になり製織した毛織物は、燃えにくく調湿性があり椅子張りには適しています。「モザイク」と名づけた再生ウール織物は、多色づかいの織色を生かしたデザインです。

尾州地区は、糸づくりから布地の仕上げまで、全工程が可能な産地です。糸づくりの中でも手間のかかるシェニール糸は、18世紀にフランスでつくられたと言われています。糸の両端に毛羽があることからシェニール(毛虫)糸と呼ばれたのです。この糸で織った布地のデザインは、マーカーで描いた点々模様。強靭でシワにならずボリューム感のある椅子地です。

尾州地区は、奈良時代から麻織物、絹織物をつくる歴史あるエリアです。私たちは、綿と麻を撚り合わせた糸づくりから始めました。織った布地はシャリ感があり、綿による膨らみもある立体的な織物です。鉛筆を使い、自由に描いた線模様のデザインなので「えんぴつ」と名づけました。

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Photo by we+